サイベーシックスっていうブランドが気になってるから詳しく知りたい。
こんな疑問に答えていくよ。
セレクトショップご用達ブランドの1つで、服が好きな人だととにかく目にする機会が多い。
特にポロシャツやダッフルコートが有名だ。
シンプルなアイテムが多いことから、あまり知らない人だと値段に対する価値がよく分からないかもしれない。
一言で簡単に説明するなら、パット見は普通なのにパターンが異常に凝りまくっているベーシックブランドという感じ。
私も7着持っていて、パターンの面白さや使いやすさから、ワードローブに欠かせない存在となっている。
今回はそんなサイベーシックスの特徴から年齢層・評判・定番商品・古着・サイズ感に至るまでガッツリと解説していみよう。

目次
サイベーシックスとは
ブランドの概要

https://zozo.jp/

https://zozo.jp/
- 2007年にサイから派生したベーシックライン
- デザイナーは日高久代、パタンナーは宮原秀晃
- メンズ・レディース展開
サイのベーシックライン。サイとはテーラー用語で「袖ぐり、鎌」の意味を持つ。
一見するとセカンドラインの様に思えるかもしれないが、ブランドの位置づけとしてはメインラインと同じになる。
サイがコレクションを担当し、サイベーシックスはあくまで基礎となるアイテムを補完する役割。kolorビーコンやeyeジュンヤワタナベマンに近いイメージ。
定番で展開しているアイテムが多く、大体いつ行っても同じ商品が手に入ることが魅力。ただシーズンによって大きくアップデートが入ることもある。
それにサイベーシックスの方が有名だ。その理由は大手セレクトショップが圧倒的にこちらを卸しているから。
ショップによってはサイベーシックスのみで、サイは扱わないという所も結構ある。
デザイナー・パタンナーともに、メインラインであるサイと同様に日高久代・宮原秀晃が担当している。
英国クラシック
サイと言えば英国クラシックをベースとした服作りが注目されることが多い。
イギリスのテーラリングを基に、カジュアルでベーシックなアイテムをサイ独自の解釈で再構築している。
BDシャツに絞りの入ったジャケット、下はタック入りのスラックスを合わせる。そんな少し気品があってカチッとしたスタイルが得意なブランドだ。
ただ英国クラシックの香りがするというだけで、めちゃくちゃ英国風かと言われるとそうではない。
あくまでドメスティックブランドのベーシックラインという認識くらいが丁度イイと思う。
個人的にもサイベーシックスの服を着ていて、イギリスを感じることはあまりない。まぁ、合わせ方もあるだろうけど。
ベーシックだけど全然普通じゃない
サイベーシックスのアイテムってパッと見だとどれも普通だ。ユニクロや無印の高級版のようにも見える。
だけどよくよく見てみると全然普通じゃないことが分かる。
その代表的なものがガゼット(マチ)使いだ。デニムジャケットやヒップガゼットパンツで、デザインの核として取り入れられているディテールになる。

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サイドから袖先にかけて大きく採られたガゼット。

https://item.rakuten.co.jp/ smaclo/
裾から裾までがガゼットで繋がっている。
これにより動きやすくなるのはもちろんのこと、他のブランドにはない完全にオリジナルなデザインに仕上げている。
このように機能性とデザインがちゃんと両立している。それを可能にしているのがサイ独自のテーラリング技術というわけだ。
圧倒的な合わせやすさ
英国クラシックの流れを汲んだベーシックであるからこそ、他のスタイルとの相性もイイ(モードやストリート以外)。
私はコムデギャルソンオムやkolorなんかとよく合わせている。日によってはコモリやモンゴリアンチョップスと組み合わせることもある(笑)。
それでも違和感なく普通に馴染んでくれる。この使いやすさというかユーティリティー性が本当に魅力的。
パット見がシンプルであるためコーディネートの主役にはならないんだけど、合わせやすいからつい手に取ってしまう。
だからこそ色んなセレクトショップで定番ブランドとして置いてあるのだろう。
不思議なのはクローゼットにこのブランドのアイテムが増えてきても、全身コーデしたいとはあまり思わないこと。
それよりも他のブランドと組み合わせた方が面白い調理ができるので、ついそっちを優先してしまう。
縫製が丁寧
サイやサイベーシックスを取り上げる時によく言われるのが、縫製がものすごく丁寧だということ。
日本製なのはもちろん、その中でも最高クラスの縫製工場を押さえている。
シャツ1つ取ってもステッチのピッチが細かいし、何より縫い目がパターンに沿ってキレイに平行に入っている。
そんな職人技のような縫製があるからこそ、着やすさに繋がっているわけだ。
ロゴマークが魅力的

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サイベーシックスのシャツやポロシャツにはブランドのロゴマークが入る。
サイだから動物のサイという洒落の効いた感じで、よく見ると中にSCYEの刺繍があるのが見える。これがすごくカワイイ。
世の中には動物をロゴにしているブランドが数多くあって、キツネ・ワニ・トラあたりは特に有名だ(メゾンキツネ・ラコステ・ケンゾー)。
これらはそれだけでどこのブランドの服を着ているかをアピールする効果がある。
だけどサイベーシックスにはそこまでの知名度はない。いくら知られているといってもあくまで服好きな人達の間だけでしかない。
だからこそイイ。「それどこの?」って言われるくらいが丁度イイのだ。
服好きな人なら分かってくれるし、よく知らない女の子からは興味を持ってもらえる。そんな邪念を解決してくれるロゴマークだと思っている(笑)。
あとロゴの色見はシーズンによって変わる。同じ白シャツでもロゴの色が変わるだけで、結構印象が変わってくるから面白い。
別注アイテムも多い
サイベーシックスのアイテムって意外と別注で作られているものがある。
特に大手セレクトショップとの別注企画は毎年どこかがやっている印象。
ただ変更点と言っても生地や色味をちょっとイジるくらいが多い。デザインが大きく変わることはそんなにない。

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特に面白かったのが、2015年にビームスと打ち出したカプセルコレクションDA SCYE(ダサイ)。
スケボーの要素を取り入れながらも、サイならではの上品なスタイルを打ち出すというコンセプトで、「そー来たか」と笑ってしまった。
動物のサイがスケボーに乗っているロゴマークが、何とも可愛らしい。

https://wear.jp/
また2016年頃に行われたループウィラーとのコラボは別注企画として大成功を収めることになる。
雑誌のビギンでもよく取り上げられ、特にテーラードジャケットはある企画で1位を獲得したほどだ。

https://magazineworld.jp/
このコラボは次の年にレザージャケット風のスウェットが出るなど、その後数年続いた。
サイベーシックスの年齢層
パターン以外はとことんベーシックであるため、全年齢対象となる。
特に30代以上のメンズにとっては適度に大人っぽさを足せるので、重宝するハズ。
もちろん20代でも全然OKだ。ただ20代前半だと、もっと分かりやすいデザインやスタイリッシュなブランドに行きがちなので、買う人はあまり多くないと思われる。
30代が見えてきて、今までの服装に疑問を持ちだす20代後半くらいからがスタート。
結局のところサイベーシックスのアイテムってどれも一級品なので、シンプルだけど質の良いものが欲しいと思った時が買い時なのだと思う。
サイベーシックスの店舗
基本的には大手セレクトショップでの取り扱いがメインとなる。
代表的なのがユナイテッドアローズ・ビームス・Bショップ・アーバンリサーチの4つ。
あとはフェブインターナショナルのような地場の有名店。一部大手百貨店でも取り扱っていることがある。
そんな中、路面店が2017年に東京の千駄ヶ谷にオープンした。
その名もサイマーカンタイル。マーカンタイルとは取引所の意味で、ディズニーマーカンタイルのサイ版というところだ。
サイマーカンタイル
【時間】12時00分〜20時00分
【定休日】火・水
【TEL】03-5414-3531
【住所】東京都渋谷区千駄ヶ谷3-54-13
【公式HP】https://scye.co.jp/shop/
サイベーシックスの評判
ネット上の評判はこんな感じになっている。
一部メインラインのサイなのかサイベーシックスなのか区別できなかったものもある。
サイのシャツを買いました。普段仕事で着ているシャツの倍以上の値段しましたが、それだけあって生地や形が良いです。
今日着てたサイのシャツを褒めてもらえた。やったぜ!
先日購入したサイのパーカー。めっちゃ優秀すぎて、今ぐらいの気温でもコートいらずというか、むしろ暑い。
2017後半のベストバイはサイのデニムジャケットでした。次点でギャルソンのロンT。
サイベーシックスのデニムジャケット。襟が取り外しできる面白さがあって良いな。
サイベーシックスのデニムは、大き目にとられたウエストをギュッと絞ったシルエットが特徴的。タックインスタイルとの相性も良さそう。
ヤエカ行ってデニム問題を解決させてきました。サイも良かったけどウエストが太すぎて・・。
今年サイのアウター2つも・・。最高だね(笑)。
サイのPコートかアナトミカのPコートか・・。
サイのコート。給料日に無理して買った一着。いまだにずっと着続けている。
サイベーシックスの定番商品
オックスフォードボタンダウンシャツ

http://zozo.jp/
シンプルなオックスフォードシャツ。色違いでライトブルーがあり、たまにピンクなんかも出たりする。
超長綿を甘撚りで生地にしているため、肌触りが柔らかで適度に光沢感があるのが特徴。
オックスフォードシャツだが、非常にドレステイストなアイテムになる。その意味で上品に着こなすことが可能。
ジャケットを羽織るならロゴが隠れるのでビジネスでも使えると思う。
袖・着丈ともに長めなので、タックインでの着用がオススメ。タックアウトもできなくはないので、ジャケットとのバランスを見ながら適宜調節してほしい。
チェックボタンダウンシャツ

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アメカジっぽいチェックシャツ。基本的なシルエットは上のオックスフォードと同じになる。
カーキやブラウンなどのナチュラルな色合いで展開されることが多い。
こういう色って洗濯を繰り返して色落ちしていったとしても、それが味になるからありがたい。つまり長く使えるってこと。
生地はシーズンによって変化があり、オックスフォード以外にもツイルやブロードになることもある。
カジュアルなのにどこか上品という感じで、中々に使いやすいアイテム。
ポロシャツ

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超人気アイテム。夏になるとセレクトショップの別注商品も頻繁に作られている。
主張は控えめだけど、ワンポイントになるサイのマークが可愛らしい。
というかポロシャツってロゴで決める節があるので、ここにお金を払っているようなものだ。
着た感じは他のブランドと比べるとゆったり目。生地はどちらかというと固く感じる。
ラコステやフレッドペリーと同じくらいの価格帯なので、買いやすいアイテムになる。
ダッフルコート

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サイベーシックスの名作として名高いのがダッフルコート。
元が漁師のアイテムだったものを、サイが作るとこうなるのかというくらいにクリーンに仕上げている。
サイのオリジナルで製作されたカシミア混のウールメルトン生地は肌触りが最高だ。光沢感もあるので、一目見て高いコートだと分かる。
ジップエンドとフードの付け根につけられた3つのスナップボタンも特徴的だ。
ただ本格的なのはイイのだが、このコートめちゃくちゃ重い。グローバーオールの比なんかじゃない。持った時に、中指が逝くぐらいの重力が来る。私は10分程試着しただけで肩が凝ってしまった・・。
Pコート

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実はPコートも有名だったりする。ただ取り扱い店舗はダッフルに比べると少なめ(レディースは多いのだけど)。
こちらもダッフルと同様にカシミア混のウールメルトンを使用している。
絞りが入っているため、どこかカチッとした印象に。とにかくドレスライクなコートだと言える。
個人的に気に入っているのは、襟が小ぶりにデザインされている点。これならトレンドに関係なく長く使える。
Pコートはまだ何とかなる重さだ。もちろん重いのだけど、ダッフルに比べればかなり楽かなと。
デニムジャケット

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3rdタイプのデニムジャケット。リジッドでの展開になる。
最大の特徴は襟がジップで取り外し可能なことと、脇から袖にかけてガゼットが広く取ってあること。
個人的には最初からノーカラージャケットとして使う方がオススメだったりする。
クリーンな見た目になるし、何よりノーカラーのデニムジャケットって珍しいから。
サイズ感は若干タイト目だが、ガゼットがあるため腕回りは動かしやすい。
チノトラウザーズ

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サンホーキン産のムラ糸チノを使用したトラウザーパンツ(スラックス)。
チノパンって言ってる人多いけど、あくまでもチノ生地なだけであって、アイテムとしては完全なトラウザーだ。
綿素材なのでカジュアルベースで履くことができ、光沢感もそれなりにあるというドレスとカジュアルのバランスが絶妙なアイテム。
このパンツはお尻回りがかなりゆったりしているので腰パンはしてはいけない。トラウザーらしくしっかりとウエストを高めに合わせよう。シャツをタックインして合わせると尚良し。
注意しないといけないのはチノ生地だが、水洗いが禁止になっていること。洗うと縮みとアタリが出る。クリーニング必須なため、ここだけがどうしてもネック。
5ポケットルーズフィットデニム

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ワイドシルエットがトレンドになる前から作っていたアイテム。
シルエットはシンプルなストレートで、変な癖が全くない。つまりめっちゃ合わせやすい。
1点だけ書くとすれば、ウエストが他のブランドよりもかなり大きめになるということ。30インチで95㎝くらい(汗)。
これはインチを下げるのではなく、ベルトで絞って履いてくださいというメッセージになる。絞った時にできるシワまでもが計算されている。
独特のゆったり感が履いていて楽しく、歩いた時の布の流れがキレイな一着。
ヒップガゼット5ポケットパンツ

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背面の裾から股にかけての巨大なガゼットが特徴的なペグトップデニム。
キレイなテーパードシルエットで、お尻回りは洋ナシのように少し垂れた感じになる。
前から見ると普通だが、後ろから見るとまるでロボットのような工学的なデザインにも見える。
こんな特殊なパターンを採っているのに、シルエットと履き心地が素晴らしいのがスゴイ。
改めてサイ独自の解釈が面白くもあり、捻くれてると感じさせるパンツでもある。
最初に買うならこのアイテム
サイベーシックスが気になっている人は、以下のアイテムから入ってみるのがオススメだ。
- ポロシャツ
- 5ポケットルーズフィットデニム
- ヒップガゼット5ポケットパンツ
ポロシャツは単純に価格帯的に入りやすい。ロゴマークもあるし、サイを着てるなって感じになれる。私もポロシャツから入った。
そしてやはりオススメなのが2種類の定番デニム。
パット見こそ普通だが、ウエストが90㎝を超えていたりガゼットの使い方が特殊だったりと、サイのテーラリングが存分に味わえるアイテムになっている。
それでいてめっちゃ使いやすいから使用頻度も高い。
テーラリングで言えばデニムジャケットも凝っているのだけど、こちらはサイズ感が少しタイトなので、今の気分ではないかもしれない。
このブランドが気に入ったら、2着目以降にオススメなアイテムになる。
サイベーシックスの古着
流通量が多いため、古着市場では比較的よく見るブランドになる。特に定番アイテムに関してはどれも満遍なく出品されている感じ。
価格は大体定価の1/3~1/4くらい。一般的な古着価格の範疇に収まっている。
ただコート類に関しては1/5以下(2万円以下)になることもザラ。
サイのコートは定価で10万円近くするし、冬のアイテムで肌に直接触れないことから汗汚れを無視できる。
つまり手入れはクリーニングと毛玉取りだけでOK(元々水洗い不可だが、ウォータークリーニングを加える必要もない)。
古着に抵抗がそこまでないのであれば、コートを古着で買うという選択はかなりオススメだ。
反対にデニム関係はどうしても使用感が出てしまう。
個人的にはデニムを古着で買うと満足感が薄れるので、できるだけ新品で買うことをオススメする。ホント素晴らしい商品なので、定価で出したとしても納得がいくと思う。
サイベーシックスのサイズ感について
最後にサイズ感について書いておく。
標準体型の人(172㎝・65kg)でトップスやトラウザーで38、デニムが30インチになる。
ブランド側に確認したところ着たいサイズ感で合わせてくれと言われたのだが、大体がこんな感じ。
確かにシャツやポロシャツは36でも着れる。着れるのだが少しピッタリめになるため、洗濯後の縮みを考慮すると38の方が安全だ。
問題はデニムの方。アイテムによってウエストが違いすぎる。
基本的には30インチになるのだけど、ヒップガゼット5ポケットパンツのみ29インチがオススメ。
これはこのアイテムにサイズ調整が入ったからだ。
具体的には21年SSからサイズ感が一回り大きくなった(現行の29インチが以前の30インチになる)。
今のサイズ感も悪くはないのだけど、私は以前の方が好きだ。
もちろん好みの問題なので、どちらも試してみて欲しい。
まとめ
以上、サイベーシックスについて書いてきた。
パット見の印象とは裏腹に、めちゃくちゃ凝りまくっているブランドであることが分かったと思う。
それでいて使いやすいので、即1軍として活躍してくれるアイテムばかりだ。
まずはセレクトショップに今置いてあるアイテムからでイイので、ぜひ一度試着して欲しい。

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⇒サイベーシックス
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